成人式は一生に一度きりの晴れ舞台ですね。女性は振袖、男性はスーツが多いですが和装ではなく洋服であるスーツ率が高いのはなぜでしょう。もちろん男性で羽織袴を着る方もいますが、比較的スーツに比べると少ないですよね。
今回の記事では、
・成人式で男性がスーツを着るのはなぜ?
・成人式での男性スーツの色
・成人式での男性スーツの小物
についてご紹介します。
目次
成人式で男性がスーツを着るのはなぜ?
一言でいうとスーツは日本の正装であり、成人式は冠婚葬祭の「冠」にあたる人生最大の儀礼でもあるからです。実は江戸時代の頃は男女共に未婚者の正装は振袖でした。つまり昔は男性も成人式では振袖を着ていたんですね。しかしその後、洋服の文化が日本に取り入れられるようになりました。やがて明治天皇の礼服が洋服として規定されて、上級階級の間でも洋服を正装として着用するようになりました。
もちろん羽織袴を正装とする武家文化もありましたが、それが次第に公的に洋服を正装とする形に変わっていきました。当時は男性は国を守り、女性は家を守ると言われていたように公の場に出るのは男性でした。ですから男性の正装は洋服であるスーツ、女性は和服である振袖という名残が現代にも続いていると考えられます。これが現代の成人式などの冠婚葬祭でスーツが活用されるようになった起源です。
近年では男性の羽織袴を正装として成人式で着る方も少しづつ増えています。これも昔の正装の形の1つなので決して間違いではありませんし、古い文化を現代でも取り入れている点は関心が持てますね。しかし、毎年成人式ではニュースになるように、悪ノリする羽織袴の新成人をよく見かけるようになりました。言わずともこれでは羽織袴を着る意味が全くありませんし、「羽織袴=悪」というイメージがついてしまうのは残念でなりません。
成人式での男性スーツの色
実は意外にもスーツの色は特別決まったルールがありません。しかし、日本人は特に「気遣いの心」を大切にしています。この気遣いの心がいわゆる「マナーやルール」に当たると心得ておきましょう。
その観点から見ると成人式でのスーツのおすすめカラーは紺色やダークネイビーです。これらの色は落ち着いた大人の雰囲気を演出できますし、ビジネス等でも使用できる鉄板カラーです。紺系のスーツは一着持っているだけで着回しが出来るので非常に便利ですね。ストライプなどの柄が入っているものは避けた方が無難です。
次いでおすすめの色がグレー系です。紺系にはない少し明るい印象を与えることができます。成人式ではかしこまった相手に会うわけではないので、爽やかさを大切にしたい人にはいいですね。因みにグレーには人の心を落ち着かせる効果があると言われています。
逆に避けた方がいい色は黒系のフォーマルタイプです。黒は鉄板じゃないの?と思いがちですが、黒色は葬儀などの弔事(ちょうじ)で着るというイメージが少なからずあります。
また、意外にもビジネス界でも黒色は「着飾っている」と見なしたり、欧米では着ない流れが一般的です。しかし、決して成人式で黒系を着てはいけないというわけではありませんので、黒系のスーツしかないから成人式のために必ず新調する必要はないでしょう。
成人式でのおすすめのスーツカラーは、紺系≧グレー系>黒系と覚えておきましょう。
成人式での男性スーツの小物
ワイシャツ
白無地がやはりおすすめで誰が見ても嫌みがありません。成人式ではストライプなどの薄っすら柄の入っているものでもいいですね。白じゃ物足りない方は薄い水色、薄い紫色、薄いピンクなどのワイシャツで少し華やかさを出しても問題ありません。
ネクタイ
ここでもスーツ同様に紺系や濃い青色辺りは非常に使いやすいです。紺のスーツに合わせる場合少し艶のあるネクタイを選ぶのがいいですね。シャツが白色ならばネクタイに薄い紫色や薄いピンクを取り入れるのもありです。
チーフ
白やグレー、紺色系であったり、ネクタイの色に合わせるがいいでしょう。チーフは普段スーツで使用することは少ないですが、これがあるだけでオシャレ感が出ます。
ネクタイピン・カフスボタン
使用するならば派手なデザインでなければ問題ありません。シルバーのシンプルなものがいいですね。スーツを着用する場合のアクセサリー要素として使えますが、あくまで「さり気なく」演出するのが大切です。
靴
「オシャレは足元から」というように靴は意外と見られています。色はスーツよりも少し濃い色が締まって見えるのでおすすめです。黒色の革靴は鉄板ですね。ただ、紺色系や黒系のスーツに黒の革靴は少し重たく見えます。その場合、濃い茶色をチョイスするのもありですね。
最近の流行は靴の先が細くなっているタイプですが、あまりにも尖っている形は避けた方がいいでしょう。また、スニーカーは確かに楽に履けますがやはり革靴を履くべきです。せっかく全身スーツで決めているのにスニーカーだと台無しになってしまいます。革靴でなくても合皮の物でもいいのでスニーカーよりもそちらを選びましょう。
まとめ
成人式で男性のスーツが主流になったのは日本が洋服の文化を取り入れて、天皇の正装が洋服となったことが始まりだったんですね。
中には「ビジネスと同じスーツが成人式の正装か・・・」と思う方もいるかもしれません。しかし、スーツも着こなし次第で非常に素敵な正装になります。紳士的で嫌みなく、オシャレに着こなして「格好いい」と思われるようにしたいですね。
あなたにとって良い成人式を迎えられますように。