お歳暮は一年間の感謝の気持ちを贈り物で表現する風習です。しかしお歳暮を贈ろうと思ったら相手方が喪中だったり、あるいは自分自身が喪中だった。そんなこともありますよね。知らず知らずに独断で送ってしまうと、せっかくのお歳暮も台無しになってしまうかも?
今回の記事では、
・喪中でのお歳暮のマナー
・喪中でのお歳暮ののし
・喪中でのお歳暮の送り状
についてご紹介します。
喪中でのお歳暮のマナー
まず気になるのが、喪中にお歳暮を贈ってもいいの?という事ですよね。お歳暮は年賀状などの慶弔やお祝いではなく、感謝の気持ちや季節の挨拶の意味合いです。ですから実は喪中の時でも、お歳暮を贈るのは問題ありません。
ただ、注意点があります。それは故人が亡くなられてから、四十九日以降に贈ることです。これは不幸が起きて間もないと気落ちされたり、場合によっては遺品を整理したりなど忙しいこともあるからです。
また、贈る時期に関しては四十九日以降で、お歳暮の期間(12月上旬~12月20日)の間で贈れるのであれば通常通り贈りましょう。もしも時期が合わない場合は、1月8日~2月4日頃の間にのしを「寒中御見舞」として贈りましょう。
間違っても1月1日~1月7日の間に、「御年賀」として贈らないよう気をつけましょう。なぜなら御年賀はお祝いの意味も含むからです。
これらは贈り先(相手)にも、贈り主(あなた)にも共通して言えることです。相手方が喪中かどうか分からない場合もありますので、お歳暮を贈りたいということを事前に相手に伝えておきましょう。喪中であれば相手が教えてくれるはずです。
喪中でのお歳暮ののし
お歳暮では通常紅白の水引のしを使用しますが、喪中の時はNGです。喪中の時は白無地の短冊を使用します。
お歳暮の期間に贈れる時は「お歳暮」と書き、1月8日~2月4日頃の間であれば「寒中御見舞」と書きます。お店で注文する場合は事前に「白無地で」と伝えておきましょう。お店側が聞いてくるかもしれませんが、言わないと紅白になってしまいますので(汗)
喪中でのお歳暮の送り状
手渡しの場合送り状は必要ありません。郵送する場合は通常のお歳暮と同じように、送り状は商品が届く前に贈るのがマナーです。喪中の場合は送り状の内容にも、少し注意点があります。
それは前項目で述べたように、お祝いの言葉を含まないことです。お歳暮の送り状は年明け間近なので、うっかり「幸多き新年を迎えられますよう」、などの言葉を入れないように気を付けましょう。また、「ますますのご繁栄の事」などの文面も避けましょう。
寒中見舞いとして贈る場合は、新年の挨拶が遅れたことを冒頭で述べるのがいいでしょう。また、喪中に関しての文章はケースバイケースです。自分が触れにくい場合は避けてもいいかもしれません。
<寒中見舞いの例文>
年頭のご挨拶が遅れてしまいましたこと、お詫び申し上げます。
寒さの一段と厳しくなる折、いかがお過ごしでしょうか。
昨年は何かと大変お世話になり、厚く御礼申し上げます。
さて、本日は別便にて、○○の○○(商品の内容)をお贈りさせて頂きました。
ご笑納(食料品ならご笑味)頂けましたら幸いに存じます。
寒冷の候、何卒ご自愛の上、本年も充実した年でありますようご祈念致しております。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
平成○○年○月○日 自分の氏名
まとめ
喪中でもお歳暮は贈ってもOKですが、四十九日以降というのが条件です。また紅白ではなく白無地ののしを使用しましょう。また、送り状はお祝いを含む言葉は控えます。
こういった細かい気遣いも日本人の心ですよね。これらを踏まえて普段通り、一年の感謝の気持ちとして贈りましょう。