腰痛に悩む日本人の人口は約2800万人と言われていて、これは日本の人口の約4分の1を占めています。あなたもその中の一人かもしれませんし、僕自身も長年腰痛に悩んできました。腰痛の原因は人によって様々ですが、実は食べ物による影響もあることを知っておかなければなりません。
今回の記事では腰痛と食べ物の関係についてご紹介します。
目次
腰痛の原因は食べ物にある?
腰痛の原因が食べ物にあると聞いてもいまいちピンと来ませんよね。分かりやすい代表例で言うと普通体型の人と肥満体型の人では、どちらが腰痛のリスクが高いと思いますか?肥満体型の方が腰痛になる可能性は高いと答える方が多いのではないでしょうか。
腰は身体の中心にある部位であり、身体を支えるために常に大きな負荷が掛かっています。肥満体型になると普通体型の人よりも重い負荷が掛かってくることは容易に想像出来ますね。
しかし、それだけではなくお腹が出てくると身体の重心が前方に移動するため、それを修正するのに身体は腰を反ってバランスを保とうとします。腰を反った状態は腰への負担を更に高めてしまうので、肥満の人は腰痛になりやすいと言えます。
人間は食べ物からしか栄養を取ることが出来ません。ですから不摂生な食生活をしていると当然腰を含め、身体全体にも悪影響を及ぼします。肩こりもそうですが血行が悪くなり筋肉が硬直した状態が続くと痛みとして現れますが、腰痛に関しても同じことが言えます。血行を良くする食べ物もあるのでそういった物を積極的に食べることも大切ですね。
成人男性の一日辺りの必要摂取カロリーは約2,650kcalで女性は約1,950kcalです。これは身体活動レベルが「普通」の人の基準であり、一日に身体を動かす機会が「少ない」人は摂取カロリーはこれより低くなり、逆に「多い」人は必要摂取カロリーは多くなります。
また、男女共に18歳を境に一日の必要摂取カロリーは減る傾向があります。ですから18歳以降から食欲が増した人は要注意です。食事は食べれるだけ食べるのではなくて、腹8分目に留めておくことが大切です。
腰痛に良い食べ物
ショウガ
ショウガに含まれる「ジンゲロール」と「ショウガオール」という成分はショウガの辛味成分であり、血行を促進して身体を温めたり痛みを和らげる効果があります。
慢性の腰痛の時は幹部を冷やすのではなく、温めることが大切なので覚えておきましょう。生のショウガは解熱作用があるため、身体を温める目的なら乾燥させたショウガの方が効果的です。
大豆製品
大豆に含まれる「ポリアミン」という成分が炎症を起こしにくくしてくれます。またその他にも栄養素が豊富で、「グリシニン」がコレステロールと中性脂肪の血中濃度を下げる働き、「大豆サポニン」が動脈硬化を防いだり、女性ホルモンに似た作用のある「イソフラボン」なども含まれています。
特に納豆や豆腐は調理せずに簡単に食べられるのでオススメです。納豆なら1日1パック、豆腐なら1日半丁~1丁食べるといいですね。
酢の物
柔軟な身体は腰痛になりにくいと言われていますが、「お酢は身体を柔らかくする」というのを聞いたことがあるでしょうか。正確にはお酢は血行を改善して筋肉のコリを良くするので、結果的にお酢は身体を柔らかくするという部分に結びついていると言えます。
お酢は疲労改善の効果もあるので、お酢を食事に取り入れつつ腰回りや身体全体のストレッチなどを取り入れて行くと効果的ですね。
魚類
魚に含まれる「EPA」や「DHA」には炎症を抑える効果があり、「カルシウム」や「タンパク質」も含まれています。腰痛の原因の一つに「骨粗しょう症」という骨の内部がスカスカになる症状があります。これが原因で腰の骨が圧迫骨折したりすることもあり、骨粗しょう症は中高年に起こりやすくカルシウム不足が原因である可能性も高いのです。
また、身体のほとんどの線維がタンパク質から出来ていて筋肉や骨も同様です。現代では肉中心の生活になりがちですが、魚を積極的に食べる習慣も付けていきましょう。
乳製品
牛乳、ヨーグルトやチーズなどは特に「カルシウム」の吸収がいい食材です。骨を丈夫にして骨粗しょう症などの骨が原因の腰痛にならないために、若いうちからしっかりと摂取しておきましょう。カルシウムは意識的に摂らないと不足しやすい栄養素だと言われています。最低でも一日コップ一杯の牛乳は飲むようにしましょう。
豚肉
肉中心の生活は良くありませんが、身体の多くを構成する「タンパク質」を効率的に摂るにはやはり肉類がオススメです。豚肉には中性脂肪の増加を抑制する効果や疲労回復の効果があります。
ポイントは脂身の少ない部位を食べることと食べる量を考えることです。どれだけ身体に良い食べ物でも食べ過ぎは逆効果です。特にしゃぶしゃぶや焼き肉などの食べ放題では食べ過ぎには注意しましょう。
山芋
山芋には「コンドロイチン」という成分が含まれていて、軟骨のすり減りを軽減することが出来るので軟骨が原因の椎間板ヘルニアにも効果があります。
基本的に軟骨は一度損傷したり変形すると二度と治らないと言われています。ですから予防や悪化を防ぐ意味でもコンドロイチンを摂取していくことは大切ですね。
腰痛に悪い食べ物
「リン」、「糖分」、「塩分」の摂取が多くなると腰痛にも影響があります。
リンについて
「リン」は体内の栄養素の中でも「カルシウム」の次に多く、骨を作ったりエネルギーを生み出す役割があります。リンは身体を作る必須成分ではありますが、カルシウムとのバランスが何より大切な成分です。体内のリンが多くなりカルシウムが少ないと丈夫な骨を作れなくなり、骨粗しょう症などを引き起こす原因にもなります。
リンは基本的に不足することは無いと言われていて、食品添加物の多い加工食品や清涼飲料水などに多く含まれています。コンビニの弁当やインスタント食品、ジュースなどが食事のメインとなっている人は食生活を見直す必要があります。
糖分について
糖分は人間のエネルギー源であり大切な栄養素ですが、過剰摂取は身体を冷やしたり痩せにくい体質にも繋がります。それが原因で腰痛になることも考えられるので気を付けなければいけません。
糖分に関しても加工食品や清涼飲料水などには特に多く含まれていて、デザートだけでなく菓子パンや果物にさえも注意が必要です。知らず知らずの内にあなたも「甘党」になっている可能性もありますから、一度あなたが普段食べている物を振り返ってみましょう。
塩分について
塩分は体内で作ることのできない成分で、食べ物の消化や吸収を助ける役割があります。しかし、塩分の摂取量が多くなりすぎるとカルシウムの吸収が悪くなり、骨の形成にも悪影響を及ぼし、高血圧や肥満にも繋がるので覚えておきましょう。
塩分も加工食品を食べたり外食を頻繁に行う人は要注意です。減塩の物を選んだり、塩分を減らした自炊をするのがオススメです。
まとめ
腰痛と聞くと身体の姿勢や負荷を意識しがちですが、食事による影響も大きいことがお分かり頂けたのではないでしょうか。食事も積み重ねが大切で一日一日の食べる物によって身体は作られていることを考えていかなければなりません。
この機会にあなたの食生活を一度振り返ってみて、腰や身体に良い食事に変えていけるようにしていきましょう。