昔から風邪の時にはお粥を食べるというイメージがありますね。実際に風邪でお粥を食べたことが無い人も、アニメやドラマなんかでそういった描写を見たことがあるのではないでしょうか。では何故風邪の時にお粥を食べるのかご存知でしょうか。また、お粥に入れる具材や味付けなど、風邪に効果的な食べ方も合わせて見ていきましょう。
今回の記事では、
・風邪の時にお粥を食べる理由は?
・風邪の時のお粥の具材
・風邪の時のお粥の味付け
についてご紹介します。
風邪の時にお粥を食べる理由は?
身体を温める
温かいお粥を食べる事で体温を上げることができます。あなたも温かい食べ物を食べて汗をかいた経験があるのではないでしょうか?これは体温が上がっている証拠ですね。体温が1度上がるだけで免疫力が数倍に上がると言われています。ですから身体を温めることが風邪を早く治すための秘訣です。
風邪で熱がある時はつい冷たい食べ物や飲み物を欲してしまいます。しかし、それらを身体に取り入れる事によって身体を冷やしてしまうことになり、下痢の原因にも繋がります。出来る限り温かい食べ物を食べて、飲み物は冷蔵庫で冷やした物ではなくて最低でも常温の状態で飲むようにしましょう。
食べやすく栄養の吸収が早い
お粥はお米と水で作る料理ですが、大半が水分で出来ているため風邪の際の水分補給にもなります。食欲が無くてもサラサラと食べられますが、消化を促進するためにしっかりと噛むことも忘れないようにしましょう。特に食べ物を飲み込むのが辛い喉の痛みがある時にお粥はオススメです。
また、お粥はお茶漬けなどと違いお米がドロっとしていて、胃の中で食べ物を消化している状態に近いので、吸収が早く身体に栄養を届けてくれます。お粥を作る時のお米と水の比率を変えることによって、好みの食感に変えることが出来るので試してみるといいでしょう。
胃腸に負担を掛けにくい
お粥は胃腸に優しく、食べ物を消化する時間を短縮してくれます。風邪の時は胃腸が弱っているので、健康な状態に比べると食べ物の消化時間や使用するエネルギー量が増加します。それによって風邪の回復に回す力が弱くなりがちです。
ですから風邪の時は出来るだけ消化スピードが早く、胃腸に負担のかからない食事をすることが大切です。特に香辛料を含む刺激物などは避けましょう。
胃腸が弱っていて食欲が無い場合は無理に食事をしないのも風邪を早く治す1つの方法ですが、脱水症状に陥りやすいので水分補給はこまめに行いましょう。お腹が空いて自然と食欲が湧いてきたら是非お粥を食べましょう。
【お粥の十得】
仏教ではお粥には10個の功徳(良いこと)があると言われています。
1.血行を良くする
2.体力を付ける
3.寿命を延ばす
4.心身を整える
5.話し方が優しくなる
6.消化を良くする
7.風邪を防ぐ・治す
8.空腹を満たす
9.喉の渇きを潤す
10.便通が良くなる
日本では昔から精進料理でもお粥を食べており、赤ちゃんの離乳食もお粥から始まりますね。それだけお粥は健康に良い食べ物とされています。
因みにお粥の起源は中国ですが、現地でも朝食のメニューとして食べたり、漢方薬などの薬を飲む際もお粥を一緒に食べる事もあります。
風邪の時のお粥の具材
お粥を食べる際はさすがに具材が無いと物足りなく感じますし、栄養もそれだけでは足りません。お粥に入れる具材でオススメなのは梅干し、ショウガ、大根、ネギ、卵などです。肉類が食べたい場合は、鶏肉など柔らかく脂身の少ない部分ならお好みで入れるのも良いでしょう。
具材 | 効果 |
梅干し | 消化液の分泌を促す・血流を促す・免疫力向上 |
ショウガ | 身体を温める・痛みを和らげる・吐き気の緩和 |
大根 | 消化を助ける・代謝を上げる・抗酸化作用 |
ネギ | 身体を温める・食欲増進・免疫力向上 |
卵 | 疲労回復・老廃物や毒素の排出・抗酸化作用 |
肉(鶏肉) | 疲労回復・体力増強・免疫力向上 |
風邪の時のお粥の味付け
風邪の時に食べるお粥の味付けは薄味にしましょう。風邪を引くと鼻が詰まったり身体が弱ることによって味覚が鈍ることがあります。そんな時はどうしても味の濃い物を食べたくなりますが、そういった食べ物は胃に負担がかかります。キムチなどの辛い食べ物もNGです。
お粥に梅干しを入れる場合は梅干しの塩分が効いているので、塩を入れるなら少量にしましょう。お粥の具材をよく混ぜて、よく噛んで食べることがポイントです。風邪の時は薄味の物を食べることで胃への負担を減らし、結果的に風邪を早く治すことにも繋がるので覚えておきましょう。
まとめ
風邪の時に食べるお粥には色んな効果があるんですね。お粥が嫌いな人もいるでしょうが食べ方を工夫して、風邪の際には是非食べてみてはいかがでしょうか。
また、胃腸だけでなく身体もゆっくりと休める事が大切なので、無理をし過ぎないように気を付けたいですね。